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コラム

管理栄養士が実践!“食べるサンスクリーン”で紫外線に負けない肌づくり

「わたしたちのからだは食べたものでできている」――管理栄養士が実践する“ちょっとした食の工夫”を通じて「え、そうなんだ!」をお届けするコラムです。
今回は 春先から強まる紫外線を“食べて”ブロックする方法=“食べるサンスクリーン” がテーマ。
日焼け止めや帽子だけでは防ぎ切れないダメージを内側からケアしましょう。

なぜ今 “食べるサンスクリーン” なのか?
 ─ 春紫外線の落とし穴と内側ケアの必然性

紫外線は4〜5月から急増

  • 春〜秋は紫外線量がアップ。特に 10〜14時 がピーク
  • 室内にも届くため、ガラス越しでも油断は禁物

紫外線を浴びると何が起こる?

  • 活性酸素が発生 → DNA損傷・コラーゲン断裂・肌老化
  • メラニン色素が過剰生成 → シミ・ソバカス
    • 女性は 排卵後〜月経前、妊娠中にメラニンができやすい
  • ターンオーバーの遅れ(ストレス・喫煙・睡眠不足など)で、できたメラニンが排出されにくくなる

外側のUVケアと並行して 抗酸化・美白・再生 を助ける栄養素を食事で補うことが、これからの季節の新習慣です。

紫外線をおいしくブロック! 管理栄養士直伝「夏野菜スープカレー」レシピ

カラフル野菜+スパイス+鶏肉で、抗酸化ビタミン・ミネラル・フィトケミカルを一皿に凝縮!

夏野菜のスープカレー

材料(1人分)

  • 鶏肉50 g/ナス30 g/タマネギ20 g/カボチャ30 g/トマト30 g/オクラ1本/赤パプリカ30 g/ショウガ・ニンニク各小さじ½
  • A〈チキンスープ200 cc、カレー粉大さじ⅓、ウスターソース・ケチャップ・トマトピューレ各小さじ1、ガラムマサラ・こしょう適量、しょうゆ・塩各少々〉
  • ヨーグルト小さじ1/レモン汁小さじ½

作り方

  1. ナスを輪切りにし水にさらす。
  2. 鍋にオリーブ油小さじ1、ショウガ・ニンニク・タマネギを炒める。
  3. 白ワイン大さじ1と小麦粉小さじ1をふり入れ全体をからめる。
  4. Aを加えて調味。
  5. 鶏肉・カボチャ・ナス・トマトを入れ煮る。
  6. オクラ・パプリカを加えサッと煮る。
  7. 仕上げにヨーグルトとレモン汁を加える。

ここで種明かし!スープカレーが“食べるサンスクリーン”になる理由

紫外線ダメージの核心は 活性酸素とメラニン過剰。スープカレーの食材はこれらを多方向からブロックする栄養素で構成されています。
つまり、スープカレー一皿で〈抗酸化〉〈美白〉〈再生〉の要素がそろい、活性酸素→メラニン→シミ・シワへと進む紫外線ダメージの連鎖を食い止めます。

“食べるサンスクリーン”を支える主要栄養素と食材

栄養素主な働き食材例
ビタミンCコラーゲン合成
メラニン生成抑制
パプリカ、ブロッコリー、カリフラワー、芽キャベツ、
トマト、かぼちゃ、ゴーヤ、さつま芋、キウイ、グレープフルーツ
ビタミンE細胞膜の酸化抑制モロヘイヤ、かぼちゃ、ほうれん草、アボカド、アーモンド、豆乳、
ツナ缶、卵、米油
ビタミンA皮膚の免疫機能維持レバー、うなぎ、あなご、ほたるいか、卵、チーズ、にんじん、
にら、ほうれん草、豆苗、かぼちゃ
ビタミンB₂皮膚の新陳代謝を高めるレバー、豚肉、卵、チーズ、さけ、のり、わかめ、まいたけ、
しいたけ、アーモンド、青汁
亜鉛皮膚細胞の再生牡蠣、あさり、桜えび、ちりめんじゃこ、レバー、赤身肉、ごま、
カシューナッツ、高野豆腐、きなこ、納豆、ココア
α-リノレン酸 
(300 mg)
真皮の再生えごま油、亜麻仁油、しそ油、チアシード、くるみ、大豆、そら豆、
さば、ぶり、サーモン、ほうれん草

最強“シミ”対策成分

  • アスタキサンチン(サーモン・エビ・カニ・イクラ)
    • 自然界最強クラスの抗酸化作用
  • グルタチオン(アスパラガス、ブロッコリー、キャベツ、ほうれん草、さやえんどう、そらまめ、えだまめ、えのき、レバー)
    • メラニン生成酵素チロシナーゼを抑制
  • クルクミン(ターメリック、ウコン、カレー粉)
    • 抗酸化・抗炎症作用で乾燥を緩和
  • カロテノイド(にんじん、トマト、赤パプリカ、すいか、黄パプリカ、とうもろこし、柑橘類の黄色、しそ、パセリ、モロヘイヤ、ほうれん草、のり)
    • 紫外線による赤みを防ぎダメージを改善

これらを毎日の献立にローテーションさせることで、日焼け止めでは届かない細胞レベルのケアが期待できます。

今日からできるポイント

✅ 紫外線は春から高リスク:室内でも“食べるサンスクリーン”を習慣に
✅ スープカレーで ビタミンC・E、カロテノイド、B₂、亜鉛、L-システイン をまるごと補給
✅ サーモンやエビを取り入れて アスタキサンチン をプラスすると最強コンボ
✅ ストレス・喫煙・睡眠不足でターンオーバーは鈍化。生活習慣も整えて相乗効果を

「わたしたちのからだは食べたものでできている」。食事選びで紫外線ダメージは減らせます。次回も「え、そうなんだ!」がいっぱいの食の話をお楽しみに!

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