訪問診療とは?対象とできること
「川崎在宅医療相談室」をご覧の皆様、こんにちは。
小野田医院、院長の小野田です。
「通院が難しくなってきたけれど、家で診てもらうことなんてできるのだろうか」。そんなご相談をよくいただきます。在宅医療という言葉は聞いたことがあっても、「訪問診療」と「往診」の違いや、そもそも誰が対象になるのかは、意外と知られていません。
今回は、訪問診療とはどのような仕組みで、どんな方が対象になり、ご自宅でどこまでのことができるのかを、順を追ってお話しします。
こんなお悩みを抱えていませんか?
- 通院が難しくなってきたが、家で診てもらえるのか知りたい
- 「訪問診療」と「往診」の違いがよく分からない
- うちの家族が訪問診療の対象になるのか気になる
- 自宅でどこまでの診療や検査ができるのか不安
- 訪問看護と何が違うのか、仕組みを知っておきたい
1訪問診療とは——「計画的に伺う」在宅医療の柱
訪問診療とは、通院が難しくなった方のご自宅や入居中の施設へ、医師が計画的・定期的に伺って診療を行う仕組みです。「毎月第◯週の◯曜日に」といったように、あらかじめ訪問の予定を決めて、おおむね月に2回ほど、継続的に体調を診ていきます。
ここでよく混同されるのが「往診」です。往診は、急に具合が悪くなったときなどに、その都度、臨時で駆けつける対応を指します。つまり、計画的・定期的に伺うのが訪問診療、急変時に臨時で伺うのが往診、という違いです。多くの在宅医療では、この二つを組み合わせ、ふだんは定期的に訪問しながら、急なときには連絡を受けて対応する、という形で支えていきます。定期的に伺うからこそ、体調の小さな変化にも早く気づける——これが訪問診療の大きな安心です。
訪問診療と往診の違い
訪問診療
- あらかじめ予定を決めて、計画的に伺う
- おおむね月に2回ほど、定期的に診察
- 継続して診るので、小さな変化に早く気づける
往診
- 急に具合が悪くなったときに伺う
- その都度、臨時で駆けつける
- ふだんの訪問診療と組み合わせて支える
2どんな方が対象になるのか
「うちの家族は対象になるのだろうか」というご質問も、とても多くいただきます。一般的には、病気や障がいによって歩くことや通院が難しい方、寝たきりに近い状態の方、医療的な管理(たとえば在宅酸素や経管栄養など)が必要で移動が負担になる方などが、訪問診療の対象として考えられます。また、住み慣れたご自宅で最期まで過ごしたい、自宅での看取りを望まれる、といったご希望をお持ちの方も対象になります。
訪問診療の対象として考えられる方
- 病気や障がいによって、歩くことや通院が難しい方
- 寝たきりに近い状態の方
- 在宅酸素や経管栄養など医療的な管理が必要で、移動が負担になる方
- 住み慣れたご自宅で最期まで過ごしたい、看取りを望まれる方
すでに介護保険を利用されている場合は、担当のケアマネジャーが医療機関との橋渡しをしてくれることも多くあります。ただし、「対象になるかどうか」は、お一人おひとりのご病状や生活の状況によって変わります。ご自身やご家族が当てはまるか迷われたときは、自己判断で諦めず、まずはご相談いただくのがいちばん確実です。
3ご自宅でできることと、訪問看護との連携
「家では、できることが限られるのでは」と思われがちですが、実際には、定期的な診察や健康管理、お薬の処方、療養上のご相談、床ずれなどの処置、状態に応じた検査など、ご自宅でできることは少なくありません。もちろん、大きな検査や手術など病院でなければ難しいこともありますので、何がどこまでできるかは、その方の状況に合わせて個別にご説明します。
ご自宅でできることの例
- 定期的な診察・健康管理
- お薬の処方
- 療養上のご相談
- 床ずれなどの処置
- 状態に応じた検査
また、在宅医療は医師だけで支えるものではありません。訪問看護と連携し、看護師が医師の指示のもとでケアや健康状態の見守りを担うことで、より手厚く、きめ細やかに支えることができます。医師が診療の方針を立て、看護師が日々のケアで補い、必要に応じて薬局やケアマネジャーとも協力する——こうしたチームで、ご自宅での療養を24時間の体制で支えていくのが、訪問診療の姿です。
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