constipation

痛風(高尿酸血症)

下記に当てはまっている場合は、高尿酸血症を起こしているかもしれません

  • 血中の尿酸が7.0mg/dlであり、健康診断で指摘された
  • 足の関節や足先に激痛が走る
  • 背中や、膀胱あたりで激痛がある(尿路結石)

上記のような症状は、高尿酸血症になっている可能性があります。
高尿酸血症は、男性に多く起きやすく、結果的に「痛風」や「尿路結石」といった病気に発展していきます。
尚、女性は、女性ホルモンのおかげで尿酸値がコントロールされるため、男性よりかは比較的発症しにくいという特徴があります。

痛風などの激痛の症状が起きる前に、健康診断などで少しでも尿酸値に異常があった方などは、まずは当院にご相談ください。

高尿酸血症とは

血液中の尿酸と呼ばれる物質の濃度が高まってしまっている状態の事です。
細胞の核に含有されるプリン体が分解される時に肝臓で作られる老廃物が尿酸です。この尿酸が1日に体内で生成される量としては約700mgであり、排泄量も同じ700mgで体内の尿酸値は一定量が維持されるように出来ているのです(尿酸プール)。ちなみに治療が必要な基準は尿酸値8mg/dl以上です。

しかし、この尿酸の収支が崩れ尿酸プールから、尿酸が溢れることで、血中の尿酸値が増してしまい、痛風などの症状を引き起こし始めるのです。尿酸の収支が崩れる要因は

  1. 過剰に尿酸が作られてしまう場合
  2. 生成量は普通でも、尿酸の排泄量が減ってしまうこと
  3. ①・②の両方

この3パターンに分かれます。原因は次の項目で解説いたします。

高尿酸血症の原因

尿酸値が高くなる原因は多くありますが、下記のような例が代表的です。

  • アルコール、砂糖入りの清涼飲料水の摂取量が多い
  • プリン体を多量に含む食品の摂取量が多い
  • 無酸素運動を頻繁に行う(筋トレ・短距離の走り込みなど)
  • 肥満体質
  • ストレス過多
  • 血縁者に痛風の人がいる
  • 水分を普段あまり取らない

 

参考例

ビール 500㎖ 50(プリン体mg)
鶏レバー 80g 249.8(プリン体mg)

食生活から、運動習慣、飲水の習慣まで幅広く私生活に原因があるのです。
7大生活習慣病と呼ばれる中には入っていませんが、恐ろしい合併症も引き起こすこともある高尿酸血症も立派な生活習慣病なのです。

高尿酸血症が引き起こす合併症について

痛風

高尿酸血症の最も有名な合併症です。関節に尿酸の塊が沈着し炎症を起こすことで、痛風発作を引き起こします。関節は見るからに赤く腫れあがり、激しい痛みが続きます。歩くことも困難な痛みと言われます。

腎臓結石・尿管結石

いわゆる「石」と呼ばれる尿酸の結晶のことで、これが腎臓内部や尿管のどこかに沈着することで発生します。痛風と同様に耐えがたい痛みが走ることが特徴です。

他にも、

といった危険な合併症も引き起こす可能性があるのが、高尿酸血症なのです。痛いだけでは済まなくなる前に、手を打ちましょう。

高尿酸血症の予防・治療方法

予防方法

食生活の改善が最も重要かつ効果的です。プリン体・あらゆる種類のアルコールの摂取量を抑えること。水分を多く摂り、有酸素運動を取り入れた生活にシフトしていく必要があります。
注意点としては、激しい無酸素運動を行ってしまうと、尿酸が生成されやすくなり逆効果です。尿酸値の上昇を予防し、低下させていくためには、ウォーキングなどの有酸素運動を選ぶことが重要になります。

食事では、アルカリ性の食品を積極的に取ることも有効です。尿をアルカリ性にすることで尿管結石もできにくくなるのです。(尿をアルカリ性にする食べ物)

藻類 ひじき・わかめ・こんぶ
キノコ類 干ししいたけ
豆類 大豆
野菜類 ほうれんそう・ゴボウ・にんじん・キャベツ・大根
イモ類 サツマイモ・里いも・じゃがいも

高尿酸血症が疑われる方は当院へ

痛風は私生活に大きく支障を来します。
また、原因となる高尿酸血症を放置しておくことも非常に危険です。普段の生活習慣に思い当たることがあったり、遺伝的に可能性が高いと思われる方は一度当院での受診をお勧めいたします。医師が丁寧にご説明いたします。

文責
医療法人社団 昌慶会 小野田医院
理事長 小野田 恵一郎