ピロリ菌
ピロリ菌(ヘリコバクターピロリ)とは、胃の粘膜に存在する悪質な菌です。
胃酸にも負けずに胃の中で活発に動く、4ミクロンという極小の菌で、除菌しない限り胃の中に棲み続けます。
感染経路については十分に解明されていませんが、衛生状態が悪い途上国などで水による感染が報告されています。日本でも、井戸水を飲用する機会が多かった50歳以上の世代では約70%の人が感染しているといわれています。現在では、日本において水から感染する可能性はほとんどありません。また親しい人から感染する可能性があり、親が感染していると子どもの感染率が高くなるといわれています。親しい人からの感染といっても、キスや通常の接触で感染することはありません。免疫機能が十分に発達していない幼児期に感染しやすく、大人になってからの感染はほとんど心配することがありません。
ピロリ菌により慢性胃炎が進み、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、萎縮性胃炎、胃がん、さらには全身的な病気に繋がる場合もあります。
保険診療で感染診断をするには、内視鏡検査が必須となります。
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